さよなら共同幻想

午後からたくさんの人の動揺とショックを受けている様子がツイッターに流れてきて、すぐに閉じる。他人の死を自分に引き寄せて考えているのを見せられるのもとても嫌だ。不遜。酔ってるんじゃないよ、と思う。「自死報道のガイドライン」について、以前よりも言及されるようになったのだけはいい変化だと思う。

 

『仕事本 わたしたちの緊急事態日記』読み終える。介護士ミニスーパー店員、留学生、ホストクラブ経営者、葬儀社スタッフ、ピアノ講師、イラストレーター、旅行会社社員、保育士の人たちの日記が特に胸に迫った。「文筆家ワカクサソウヘイ」なる人を初めて知ったのだけど、彼のだけは笑った。Zoom飲みに誘われない!という清々しいほどのバカバカしさ、素晴らしい。「緊急事態」でもみんな働いてた! もしくは、働くことを拒否されて、働けないことにもがいてた。みなさん、今どうしてますか?

 

21時からBSで市川崑の『東京オリンピック』。1964年10月の、人々の熱狂、汗、涙、笑顔、緊張、疲労、息遣い、人生の一瞬が写し取られてて、もう、ただただ感嘆する。あの感動的な閉会式。人間には知性と理性とパワーがあり、それは平和を「創られた夢」のままにはしない力である…みたいなことを素直に信じたくなる素晴らしいエンディングなんだけど、2020年7月の今観るとまぶしくて、なんかちょっとつらい。